「シオン」(紫苑)は、キク科「シオン」属の多年草です。
中国、朝鮮半島、シベリア原産で、日本では本州と九州の山間部に分布し、湿った草原に生育します。
鑑賞用の園芸植物として栽培も行われています。
花は紫を始め複数の色があり、花期は8月から10月です。
今回は、「シオン」の花言葉について解説します。
「シオン(紫苑)」の花言葉
「追憶」「君を忘れない」「遠方にある人を思う」が「シオン」に共通した花言葉です。
状況を限定する花言葉のため、相手を選ぶ必要があります。
「追憶」
「シオン」は別名を「思い草」とも言うのですが、その由来は今昔物語にあります。
とある兄弟が父を失い、墓参りを続けたのですが、それが次第に負担になり、兄は「忘れ草」を植えて墓参りを止め、弟は「忘れな草」として知られる「シオン」を植えて墓参りを続けたと言われています。
この事からついたのが、この花言葉です。
古くからの友人に贈るのに向く花言葉です。
そこまで古くなくても、印象深い思い出がある相手なら合っています。
逆に合わないのは、特に思い出がない最近知り合った相手です。
「君を忘れない」
こちらも今昔物語の父と兄弟の話が由来です。
墓参りで供える花に向いています。
大きなライフイベントで転居する友人に贈っても良いでしょう。
この花言葉が向いていないのは、恋人同士が別れる時や、離婚する時です。
良い思い出として持っておきたいという気持ちだとしても、相手には未練があるように伝わったり、付きまとうつもりなのではと疑われる事があります。
「遠方にある人を思う」
こちらも今昔物語のエピソードから想像できるものです。
遠方の友人や恋人などに贈るのに向きます。
この花言葉が向いていないのは、近くに住んでいる人です。
逆に「遠くに行って欲しいと思っているのでは」、と勘ぐられてしまいます。
「シオン(紫苑)」の色別花言葉
「シオン」には色によって花言葉が異なりますので、見ていきましょう。
紫色の「シオン(紫苑)」の〇色の花言葉
「ごきげんよう」「時の経つのを忘れて」があります。
「ごきげんよう」は紫色の高貴なイメージと、太陽に向かって挨拶しているような花姿から、「時の経つのを忘れて」は、先ほどの今昔物語のエピソードに由来します。
今後仲良くしていきたい相手に対する丁寧な挨拶の意味で贈るのに向いています。
白い「シオン(紫苑)」の花言葉
「どこまでも清く」があります。
白の清純なイメージから付いた花言葉です。
行いの正しい友人に贈るのに向きます。
まとめ
「シオン」は美しく人気のある花です。
花言葉を知っていれば、より深みを感じ楽しむ事が出来るでしょう。
花との距離を近づけてくれる、花言葉を是非参考にして下さい。