「サワヒヨドリ」はキク科ヒヨドリバナ属の多年草です。
ジメジメした環境を好むヒヨドリバナの仲間であることからこの名が付きました。
ちなみにヒヨドリバナは、ヒヨドリが鳴く頃に開花することからその名が付いています。
別名はサワアララギ、アカマグサ、サワフジバカマなど。
花は3~5mm程度の大きさの筒状のもので、多数の花が集まりひとかたまりになって咲きます。
色は白、ピンク、赤みがかった紫など。
先の方は白で、根元の方に近づくにつれ赤がかった紫が濃くなるというような、グラデーションが見られるものも存在します。
開花期は8~10月です。
「サワヒヨドリ」の花言葉
「サワヒヨドリ」の花言葉は「ためらい」「延期」「遅れ」「躊躇」「期待」「清楚」などです。
これは見た目がよく似ているヒヨドリバナやフジバカマと共通のもので、多く見られる「遅延」に似た花言葉は、小さな花を少しずつ咲かせるその遠慮がちな様から来ていると言われています。
「遅れ」などの言葉はネガティブな意味に捉えられがちですが、その由来を考えるとむしろ「慎み深さ」「控えめ」などというように捉える方が適切であると言えるでしょう。
「サワヒヨドリ」の豆知識
「サワヒヨドリ」は日本の北海道、本州、四国、九州や朝鮮半島、台湾、中国、フィリピン、ベトナム、ミャンマーなど広範囲に分布しています。
暑さにも寒さにも強く丈夫であり、市場にて入手することも栽培することも容易です。
一方野生においてはヒヨドリバナやフジバカマと姿がよく似ているうえ、雑種も多くあるため種類をしっかり見分けることは困難でしょう。
ヒヨドリバナやフジバカマと異なりジメジメした場所を好むというのは1つの指標にはなりますが、絶対的なものではありません。
名前に反し、「サワヒヨドリ」は乾燥した場所でも生育することができます。
また漢方の分野においては地上部を山蘭(さんらん)という生薬にすることもあるそうです。
まとめ
「サワヒヨドリ」はヒヨドリバナの仲間で、ジメジメした場所を好むことからその名が付きました。
花の1つ1つは小さなもので、大きさは3~5mm程度。
色は白、ピンク、赤みがかった紫などです。
また、花言葉は「ためらい」「延期」「遅れ」「躊躇」「期待」「清楚」など。
「遅延」に似た意味のものが多いのは、小さな花を少しずつ遠慮がちに咲かせるからであると言われています。