「コムラサキ」という木をご存じですか。
日本、中国、朝鮮半島を原産地とするシソ科ムラサキシキブ属の落葉低木で、北海道や青森を除く日本各地に自生しています。
花期は夏ですが、どちらかと言えば秋の鮮やかな紫の実の方で知られています。
今回はそんな「コムラサキ」の花言葉について詳しく見ていきましょう。
「コムラサキ(小紫)」の花言葉「気品」
「コムラサキ」の花言葉ひとつめは「気品」です。
飛鳥時代の冠位十二階より、紫は最も高貴な色と定められてきました。
「コムラサキ」の持つ明るく鮮やかな紫の実は「気品」を表すのにふさわしい色合いです。
植物の実で明るい紫色を持つものはあまりありませんので、お部屋に上品な紫のアクセントを付けたいときは「コムラサキ」がお勧めです。
「コムラサキ(小紫)」の花言葉「知性」
「コムラサキ」の花言葉ふたつめは「知性」です。
「コムラサキ」の仲間に「ムラサキシキブ」という木がありますが、その由来はもちろん平安時代の作家「紫式部」から来ています。
彼女の聡明さを讃え、「ムラサキシキブ」とよく似た実を付ける「コムラサキ」にも「知性」という花言葉が与えられました。
紫には体と心を癒し、勘を鋭くする効果があると言われます。
書斎に「コムラサキ」を飾れば、深い思索の心強い同伴者になってくれるでしょう。
「コムラサキ(小紫)」の花言葉「聡明」
「コムラサキ」には「聡明」という花言葉もあります。
これも上記の「紫式部」と高貴な紫色の実を重ねて付けられました。
「コムラサキ」は長く枝垂れるしなやかな枝にぎっしりと実を付けますので、そのままリースとして編んでも、またドライフラワーやハーバリウムにしても楽しむことができます。
ぜひお部屋に飾って「紫式部」の聡明さにあやかりましょう。
「コムラサキ(小紫)」の豆知識
秋に目の覚めるような美しい紫の実を付ける「コムラサキ」と「ムラサキシキブ」。
どちらもムラサキシキブ属でよく似ていますが、実は違う植物です。
見分け方のポイントとして、「コムラサキ」は枝に隙間なく身がぎっしりと生るのに対し、「ムラサキシキブ」は比較的まばらに実を付けます。
また、「コムラサキ」は背丈が2~3mなのに対し、「ムラサキシキブ」は大きめで3~4mにまで育ちます。
また枝が枝垂れていれば「コムラサキ」、枝垂れず上や横に枝が伸びていれば「ムラサキシキブ」、といった見分け方も。
もし紫の実を見かけたら、これらの特徴から見分けてみてください。
まとめ
古からその上品な実の色で愛されてきた「コムラサキ」の木。
夏には紫がかったピンクの小さな花を咲かせ、秋には小鳥が集う実を付けてくれるので庭木にしても一年中楽しめます。
「コムラサキ」の上品な紫を眺めながら、艶やかな平安絵巻の時代に思いをはせてみてはいかがでしょうか。