「クサタチバナ」はキョウチクトウ科(旧ガガイモ科)カモメヅル属の多年草です。
関東以西と四国、海外では中国、朝鮮半島に分布します。
花期は6月から7月で、花の色は白です。
今回は、「クサタチバナ」の花言葉について解説します。
「クサタチバナ」の花言葉
「勇敢」があります。
「クサタチバナ」は属名に「シナンチュム」という言葉が含まれています。
これは同じキョウチクトウ科のイケマ属を意味し、「犬を殺すもの」という意味の合成語です。
確かにイケマ属のイケマには毒性があり、花の姿は「クサタチバナ」に似ています。
人間が犬を害するのは別に勇敢な行為とは言えませんが、自分よりも遙かに大きい犬をこんな小さな花が撃退するというのなら、「勇敢」という花言葉も理解できます。
また、「クサタチバナ」は鹿が忌避する植物でもあるようです。
勇敢な行動で人を助けた友人や同僚、子供などに贈るのに向いた花言葉です。
創作物でキャラクタのイメージとして使っても合いそうです。
警備会社のシンボルとしても利用できます。
スマホの待ち受けにして、一歩引いてしまいそうな自分を奮い立たせるのも良いでしょう。
この花言葉が向いていないのは、突っ込んで行ってトラブルを起こす人です。
これを勇敢と褒めれば、調子に乗って更にやらかすでしょう。
また、大切な時に勇敢な行動が取れなかったり、動いたけれど全てを上手くはやれずに自己嫌悪に陥っている人に対しても、責め立てるように聞こえるためタイミングを見る必要があります。
「クサタチバナ」の豆知識
「クサタチバナ」は漢字で「草橘」と書き、草なのに橘(タチバナ)に似た白い花を付けることから付いた名です。
別名にシオカゼソウ(潮風草)、フナバラソウ(舟腹草)があります。
ところが、フナバラソウという名前の植物は同属の別種に存在し、花は黒紫色でどう見ても見分けが付くものです。
フナバラソウの由来は、種を入れた袋果の姿を船に見立てたものです。
これは「クサタチバナ」にも共通する性質なので、こちらの由来から別名が付いた可能性もあるかも知れません。
ただどちらかと言うと、フナバラソウが先にある場所で「色違い」として認識されていた、というのがありそうな流れでしょう。
フナバラソウの根は白薇(ビャクビ)と呼ばれる生薬となり、産後の衰弱によるふらつき、発熱、発汗過多などに使われますが、「クサタチバナ」に生薬としての情報はありません。
まとめ
「クサタチバナ」は白く小さな花です。
野山を歩く時、花言葉を知っていれば、見逃さず楽しむ事が出来るかも知れません。
風景の解像度を上げてくれる花言葉を、是非参考にして下さい。