「オガラバナ」はムクロジ科カエデ属の落葉小高木です。
「ホザキカエデ」と呼ばれることもあります。
その名の通り、花が穂状にまとまって咲くのが特徴です。
また開花期は6〜8月で、花の色は黄緑色。
目立つ色とはいえませんが、花穂は10〜20cmと小さくないので、見落とすことはないでしょう。
なお「オガラバナ」のオガラ(苧殻)とは、皮を剥いだ後に乾燥させた麻の茎のことで、「オガラバナ」の木がオガラのように柔らかいということでこの名が付きました。
ちなみにオガラはかつては松明などに使われていた他、今でも迎え火や送り火に使われることがあります。
「オガラバナ」の花言葉
「オガラバナ」に花言葉は与えられていませんが、「大切な思い出」という花言葉があるとする資料もあります。
「大切な思い出」はカエデと共通の花言葉です。
またカエデには他に「美しい変化」「調和」「遠慮」などの花言葉があるため、「オガラバナ」はカエデの一種だからということでこういった花言葉を使うのもありでしょう。
またあえて新しい花言葉を与えるとするなら、その材の柔らかい性質から「柔らかさ」「柔和」、オガラがお盆にご先祖様を導く灯となることから「導き」などが良いと考えられます。
「オガラバナ」の豆知識
「オガラバナ」は日本の北海道、本州、四国、海外ではロシア、中国、朝鮮半島などに分布しています。
樹高は3〜10mほどで、亜高山帯の林縁のような環境で見かけることが可能です。
またカエデの仲間ということもあり、秋になると赤や黄色に紅葉するのも特徴。
なお野生の個体はそれほど数は多くなく、奈良県では絶滅危惧Ⅰ類に、福井県では準絶滅危惧種に指定されています。
加えて「オガラバナ」はあまり積極的に栽培されているものではなく、入手するのも難しいようです。
おまけに育てるなら日当たり、水はけ、通気性が良いが夏の直射日光は当たらず、乾燥せず、肥沃な土がある環境を用意してやる必要があります。
まとめ
「オガラバナ」に花言葉は与えられていませんが、カエデの仲間ということでカエデの花言葉である「大切な思い出」「美しい変化」「調和」「遠慮」などを使うことができるでしょう。
また新しく花言葉を与えるなら、「柔らかさ」「柔和」「導き」などが良いと考えられます。
なお花は黄緑色で穂状のもので、開花期は6〜8月です。