イタドリという花をご存じですか。
別名スカンポ、スイバと聞けば、あの酸っぱい味を思い出す人もいるのではないでしょうか。
タデ科イタドリ属の寒さに強い多年草で、北海道から沖縄まで日本各地に自生しています。
今回はそんなイタドリの特徴や花言葉について、詳しく見ていきましょう。
「イタドリ」の名前の由来
イタドリを漢字で書くと「虎杖」となります。
茎の赤いまだら模様がまるで「虎」の毛皮模様のように見えること、また茎が軽くて丈夫なので簡易な「杖」として使われたことから名付けられました。
別名のスカンポは、茎を折ったときに「ポン」と鳴るからという説、齧った時の酸っぱい味から来ているという説があります。
昔から人間の生活に寄り添っていたことが分るネーミングです。
「イタドリ」の花言葉
「イタドリ」の花言葉について見ていきましょう。
「回復」>
イタドリの柔らかい若葉をもんで、傷口に貼り付けると出血が止まるとも、痛みが消えるともいわれています。
またイタドリの根茎は漢方で健胃、利尿、婦人病の薬としても用いられるほど高い薬効を持っています。
「回復」という花言葉がぴったりのイタドリ、心が傷つくような経験をしたときには身近に置いてお守りにしてみてください。
「見かけによらない」
イタドリの花言葉にはもうひとつ「見かけによらない」というものがあります。
イタドリは小さく質素ともいえる花を付けますが、結実した種は薄い羽根のような外皮で包まれ、中がうっすら透けるようになっています。
この種の形は風で飛ばされやすい構造となっているのですが、花との印象があまりに異なることから「見かけによらない」という花言葉が付けられました。
イタドリを見つけたら「人は見かけによらない」ということわざを思い出してくださいね。
「イタドリ」の豆知識
じつはイタドリの新芽は美味しく食べることができます。
4月から5月ころ、ちょうどタケノコが生える時期に芽が出てくるので、それを山菜として食します。
和え物、煮付、天ぷらなどのほか、塩漬け保存もできるので保存食として一年中活躍します。
とても生命力が強く、日当たりの良い土手や道端でも採取することができるとても身近な山菜です。
まとめ
イタドリはとても身近な植物で、北原白秋作詩の「すかんぽの咲く頃」という童謡にも歌われています。
薬にもなり、保存食やご馳走にもなり、またはっとするほど美しい種を結ぶイタドリを探しに、野山へ出かけてみませんか。