アツミゲシをご存知でしょうか。
アツミゲシは、ケシ科ケシ属の一年生植物で、地中海原産です。
麻薬の原料となるケシと近縁のため駆除対象となっていますが、花言葉はあります。
ここでは、アツミゲシの花言葉について解説します。
「アツミゲシ」の花言葉
「無気力」「怠惰」「忘却」「慰め」があります。
これは麻薬成分から連想されたもので、ケシとも共通する部分があります。
それぞれの花言葉について、みていきましょう。
「無気力」「怠惰」
麻薬成分により、ぼやけた状態になる事のイメージから付けられました。
また、常用によりあへん常習者が脱力感や倦怠感、衰弱などで動けなくなっていく姿にも重なります。
「忘却」
紀元前300年頃のギリシャ哲学者テオプラストスの記述の中に、アヘンに関するものがあります。
麻薬としてよりは、薬としての利用が主で、鎮痛剤などに使用されました。
辛い症状を忘れさせるイメージから、この花言葉がつきました。
「慰め」
これにはギリシャ神話に由来があります。
冥府の王ハデスが、女神ペルセポネを気に入り、さらって妻にしました。
ペルセポネの母である豊穣の女神デメテルは、自分の役割を放り出して娘を探しまわりましたが、冥府にいては見つかりません。
デメテルは疲れ果て、大地は荒れてしまいました。
その様子を見た眠りの神ヒュプノスが心配してケシを与えたところ、デメテルは元気を取り戻す事ができたというものです。
このように、慰めを与えるものとしてのイメージもあるのです。
「アツミゲシ」の豆知識
アツミゲシは帰化植物で、1964年に愛知県渥美半島で発見された事からその名が付きました。
あへん法で栽培が禁止されていますが、自生している場合もあります。
発見したら警察や保健所に連絡しましょう。
同じケシ科の園芸品種であるポピーと花の形などは類似していますが、見分ける事は可能です。
まず茎に注目しましょう。
アツミゲシは多少毛があるぐらいですが、植えても良い品種は剛毛が生えています。
葉の付き方にも特徴があります。
アツミゲシは葉が茎を抱くように生えますが、植えて良い品種は茎を抱きません。
葉の形も、植えて良い品種は深い切れ込みが入り羽根状です。
判断に迷う場合は、公的機関へ問い合わせましょう。
まとめ
アツミゲシは駆除対象ですが、原産地ではありふれたものです。
花に罪がある訳ではないのです。
海外で見かけた時には、素直に風景の1つとして楽しみましょう。
そんな時、これらの花言葉を心に留めておけば、より感慨が増すことでしょう。