「はかない恋」という花言葉の花は、恋破れた友人へ共感や同情を伝え、元気付ける時に向きます。
一方、恋人には別れの意思表示として伝わるため向きません。
同情として贈る時、相手の好む花が選べれば、より心を慰められるでしょう。
「はかない恋」の花言葉を持つ花
「はかない恋」という花言葉を持つ花について、見ていきましょう。
「ユウギリソウ(夕霧草)」
キキョウ科ユウギリソウ属の多年草です。
「ストローワート」の別名もあります。
花は直径2mm程の小花が傘状に密集して咲きます。
細かい花の向こうが透けて見える様子から「霧」のイメージになり、「儚い恋」という花言葉がつきました。
他の花言葉は「優しい愛情」「穏やかな精神」で、薄れる恋に傷つく人を慰め癒すのに向く言葉が揃います。
「はかない恋」を花言葉に持つ花は多く、「アサガオ(朝顔)」「ヒルガオ(昼顔)」「ユウガオ(夕顔)」「アネモネ」「ゲッカビジン(月下美人)」「オミナエシ(女郎花)」などがあります。
「はかない恋」と似た意味の花言葉を持つ花
「はかない恋」に似た意味の花言葉を持つ花は、複数見られます。
「黄色いチューリップ」
カラフルなチューリップには、色別に花言葉が付いています。
「黄色いチューリップ」は「希望のない恋」「報われぬ恋」「実らぬ恋」という「はかない恋」に近い花言葉が付きます。
これは、西洋のキリスト教圏の発想です。
中世ヨーロッパの宗教絵画で「イスカリオテのユダ」を描くときの衣の色は黄色にする、という習慣があったのです。
「イスカリオテのユダ」は、「イエス・キリスト」を裏切った人物なので、黄色い花にはしばしば悪い言葉が付けられます。
別に聖書に彼の衣類の色が指定されていた訳ではありません。
文字が読めない庶民に聖書の内容を説明するためのデフォルメ表現です。
中世の宗教画の本質は、絵画より漫画や紙芝居に近いものと言えるでしょう。
「黄色いチューリップ」の他の花言葉は「名声」「正直」「愛の表示」「明るさ」と、良い意味が揃います。
こちらの意味で贈る場合は、カードなどで伝える言葉を限定しましょう。
「ギリア」
ハナシノブ科ヒメハナシノブ属の一年草です。
別名は「タマザキヒメハナシノブ(玉咲姫花忍)」です。
「玉咲」と付く通り、小花が放射状に咲き、玉のような姿の花穂を作ります。
花色は青紫です。
枝分かれした先で、いくつもの花穂が風に揺れ動く様子から「気まぐれな恋」という花言葉が付きます。
気楽なようですが、もう1つの花言葉は切なさを感じさせる「ここに来て」です。
気軽に恋しているようで、本気の恋に手が届かない「はかない恋」とイメージが近い花言葉と言えるでしょう。
他に「はかない恋」と近い花言葉としては「チョコレートコスモス」の「恋の終わり」、「ブローディア」の「淡い恋」、「テランセラ」の「熱するとさめる恋」などがあります。
まとめ
「はかない恋」という花言葉を持つ花は「ユウギリソウ」「アサガオ」「ヒルガオ」「ユウガオ」「アネモネ」「ゲッカビジン」「オミナエシ」です。
似た意味の花言葉を持つ花は「黄色いチューリップ」「ギリア」「チョコレートコスモス」「ブローディア」「テランセラ」などがあります。
相手の好みに合う花が選べれば、一層気持ちが伝わるでしょう。